中小企業のWeb活用
Webマーケティングブログ
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中小企業の皆さまがWebを活用いただけるよう
基本知識から応用まで発信していきます。
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もくじ
Webサイトのリニューアルを実施する際や検討段階では、公開中のWebサイトを制作した会社や他の制作会社などに依頼や相談することが一般的かと思います。
他業務があるWeb担当者が社内の意見を汲み取ってWebサイトリニューアルを行うのは、かなり骨の折れる作業なので制作パートナーに依頼すると安心です。
しかし、制作会社にすべて任せるわけではなく、依頼者側からも適切な要望を出すことが必要で、これには「提案依頼書(RFP)」の作成が重要となります。提案依頼書(RFP)とは、依頼者が制作会社に対して自社の要望や解決すべき自社の課題などを伝えるための資料です。
今回は、Webサイトリニューアルの際に、依頼側のあなたがどのような資料を作成すれば良いか、提案依頼書(RFP)の作成方法について解説します。
提案依頼書とは、「Webサイト制作等の依頼時に、依頼側(クライアント)が受注側(制作会社)へ要望をまとめて提出するための書類」です。英語で「Request for Proposal」、略して「RFP」と呼ばれることもあります。
そもそもWebサイトリニューアルは、
といった、さまざまな要望があるはずです。
こういった要望は依頼の際に伝えないと制作側が作業の規模や方向性をイメージできませんし、予算や納期等正しく算出することが難しくなってしまいます。依頼側である皆さんが事前に提案依頼書で要望を正しくまとめて制作会社に伝えることで、よりよい改善内容を提案しやすくなります。
提案依頼書については法律上絶対に提出しないといけない、といった決まりはありませんし、小規模なリニューアル時には、提案依頼書を作成する必要はないと解説しているメディアもあります。
しかしWebサイトリニューアル場合は、現状のWebサイトに何らかの不満や要望があるはずなので、小規模な依頼の場合でも、簡単な提案依頼書を作成し要望をまとめるだけで、制作会社へ適切に依頼内容が伝わり未然にトラブルを防ぐことができます。
提案依頼書とよく間違われるのが、要件定義書です。
両者はそもそも作成する側が異なり、要件定義書は依頼された側が依頼元へ提示するものです。
要件定義書では依頼を受けた制作会社が提案依頼書(RFP)を基に、Webサイトの構成や、課題に対する提案など、実際のWebサイトがイメージできるようまとめたものです。提案依頼書をベースとして、制作会社が専門的な知識を元に、より詳しく内容を記したものが要件定義書です。
上記の通り要件定義書を作成するには、提案依頼書(RFP)の内容が重要となってきます。
より良い提案依頼書(RFP)を作成する為、プロジェクトのメンバーがリニューアルされたWebサイトをしっかりとイメージ出来るようにしましょう。
わざわざ提案依頼書(RFP)を作成するのは、作成するのに多くのメリットがあるからです。提案依頼書自体は慣れないうちは大変かもしれませんが、Webサイトリニューアルのカギとなる資料なのでしっかりと作成していきましょう。
提案依頼書(RFP)ではプロジェクトの背景、予算、納期といった情報をまとめます。その過程で、「やはりこの項目は追加しておこう」、「この項目は必要ない」といった要望が明確になります。RFPを書くことで、自社の考えを整理し、本当に必要な項目を冷静に判断することができるのです。
口頭で依頼内容を伝えると、整理ができずに余計な項目まで説明したり、項目に抜け漏れがあるといったトラブルが起きることがありますが、そういったトラブルを未然に防ぐためにも提案依頼書という資料として作成する事が重要なのです。
提案依頼書(RFP)は制作パートナーにもメリットをもたらします。制作パートナーが良い提案をするためには、皆さんがどのようなWebサイトリニューアルを望んでいるのかを詳細に把握する必要があるのですが、RFPは確認作業を助け、作業する前に確認すべき項目を一通りまとめてくれます。これにより、制作パートナーは御社の課題や状況などをスムーズに判断する事ができ、適切な提案やコスト、納期などの調整をスムーズに行うことができます。
Webサイトリニューアルのパートナーを選ぶ際、提案依頼書(RFP)を用いることで、複数の事業者からの見積もりを取りやすくなります。
提案依頼書(RFP)を使用する事で、一貫した依頼内容を複数の業者に共有することができるため、同じ条件下でのコスト比較が可能になります。また、口頭での説明では誤解が生じやすいのに対して、書面による説明はそのリスクを軽減できます。
Webサイトのリニューアルを依頼する際によくある問題は「誰がリニューアルの責任者なのかわからない」や「依頼された業者はどの程度の作業を行えば良いのかが明確でない」などです。こういった問題が発生すると、余計なコストがかかり両者の関係を悪化させる可能性があります。
提案依頼書を用いることで、業務の責任者や業務範囲を事前に明確にすることができ、このような問題を回避できます。
自社でWebサイトの更新担当の部署が複数に分かれている場合、情報共有を行う事が難しくなります。Webサイトリニューアルでは社内外を問わず、情報をスムーズに共有できるようにすることが重要です。上司への提案依頼書(RFP)の提出による決裁取得や各部署への内容確認に活用することで、社内の情報共有にも役立ちます。
社内の稟議が長引き依頼までの時間が過ぎることを避けるためにも、提案依頼書(RFP)作成し、プロジェクトメンバーに必要な情報を適切に共有していきましょう。
ここからは、実際に提案依頼書(RFP)作成時に記述すべき項目を列挙します。これらは基本項目の為、御社の状況に応じて追加やカスタマイズを行い、最適な形に調整し完成を目指してください。
まずは、Webサイトのリニューアルに至った背景や、Webサイトリニューアルの目的などを明記します。
プロジェクト名やWebサイトリニューアルの目的などを具体的に述べ、なぜWebサイトリニューアルが必要なのかを詳しく説明します。曖昧さをなくし、具体的に記載をしていきましょう。
次に、リニューアル時に必要なページ数や特定の機能など、具体的な要件をリストアップします。
リニューアルページ数は最終的な見積もりに影響するため、具体的に提示することが求められます。また、リニューアル後に自社で更新・編集を行いたいページ、希望するデザインや必要な機能についても詳細に書くことで、より適切な提案が得られます。
対応環境は、具体的にどのデバイスやOSを対象にするか明示しましょう。レスポンシブデザインの採用は、現代のウェブサイトにおいては必須と言えます。
また、素材・原稿については、自社で準備するものと業者に準備してもらいたいものを明確に分けて示しましょう。ただし、オリジナルの素材や原稿を制作する場合、業者によってはオプション料金が必要になるか、または対応できない場合もあるため、注意が必要です。
Webサイトリニューアルの際は、サーバー関連の情報を明示していただくと今後の作業が非常にスムーズになります。
現在契約しているサーバー会社を伝えることで、その特性や構成を基に制作側が提案をしやすくなります。またWordPress等のCMSを使っている場合もしっかりと明示しておきましょう。
またドメインやSSL証明書サービスについても、新しく設定や調整が必要な場合は内容を記載しておきます。多くの場合は現状のドメインを引き続き使用するかと思いますが、実行してほしい対応を伝えておきましょう。
法律関連のトラブルを避けられるよう、
といった面でも記載を行っておきましょう。
ちなみに各項目をスムーズに記載したい際は、無料のテンプレートが活用できます。さまざまなサービスで提案依頼書テンプレートが無料公開されているので、ぜひ検索エンジン等で調査していくつかダウンロードしてみましょう。
今回はWebサイトリニューアルの際に必要な提案依頼書(RFP)に関する注意事項をまとめてきました。
Webサイトリニューアル時に提案依頼書を作成することで、制作時における依頼側と制作側のコミュニケーションロスを防ぎ、様々なトラブルを回避することができます。提案依頼書を作成するときは各部署にヒアリングを行い必要事項を確認する、できるだけこちらの説明できる範囲で内容を詳しく書くことを心掛ける、といった工夫を行ってみましょう。
弊社では、Webサイトリニューアルを検討しているお客様のサポートも行っております。
提案依頼書作成などに自信がない場合もサポートさせていただくので、ぜひご連絡ください。
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